Ryugin Research Institute Ltd.

調査レポート

沖縄県内の最近のホテル稼働状況について

【要旨】

●2008年9月のリーマンショック以降、沖縄県内主要ホテルの稼働状況は、低迷が続いた。

●2012年度からの沖縄振興予算の増額や2013年からの量的・質的金融緩和政策などから県内景気は回復し、2013年ごろから拡大に転じている。

●景気拡大にともなって、ホテル稼働状況も客室稼働率、客室単価ともに上昇傾向。

●客室稼働率は2007年をピークに低下し11年には66.3%まで落ち込んだが、12年以降は上昇し15年には81.1%とリーマンショック前のピーク時を上回る水準で推移している。

●一方の宿泊客室単価は2008年を100とした場合14年は82.9まで落ち込んだが、15年は88.5となり上昇している。しかし、リーマンショック前のピーク時の水準までは回復していない。

●客室単価をホテルタイプ別でみると、市内ホテルはリゾートホテル以上に客室単価の低下が著しかったが、観光客増加などを背景にリゾートホテルより1年早い2013年に上昇に転じた。

●月別推移をみると、客室稼働率より客室単価重視の運営にシフトしている動きも見受けられる。

●客室単価はリーマンショック前のピーク時の水準に回復するまでには多少の時間を要すると見られる。

●客室稼働率は高止まりの傾向もみられ、需要の高まりに供給が追いつかない事態が懸念されるなどの課題はあるものの、総じてホテル稼働は好調に推移しているといえよう。

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