Ryugin Research Institute Ltd.

県内の景気動向

景気概況(2021年5月)      

景気は、後退している

 観光関連では、入域観光客数は低水準での推移が続く

 消費関連では、百貨店売上高は低水準での推移が続く

 5月の県内景気をみると、消費関連では、百貨店は前年の緊急事態宣言発出による営業時間短縮及び臨時休業による反動で2カ月連続で前年を上回った。スーパーは新型コロナウイルス感染拡大で巣ごもり需要が本格化した前年の反動により食料品、住居関連が減少したことから、既存店ベースで前年を下回った。耐久消費財では、前年同月の落込みによる反動の他、軽乗用車が増加したことなどから2カ月ぶりに前年を上回った。電気製品卸売販売額は、家電量販店向け販売でAV製品、洗濯機、冷蔵庫などが増加したことなどから4カ月ぶりに前年を上回った。
 公共工事請負金額は、独立行政法人等・その他は減少したが、国、県、市町村は増加したことから、2カ月連続で前年を上回った。建築着工床面積(4月)は、居住用、非居住用ともに減少したことから4カ月ぶりに前年を下回った。新設住宅着工戸数(4月)は、持家、分譲、給与は増加したが、貸家は減少したことから3カ月連続で前年を下回った。
 観光関連では、入域観光客数、主要ホテルの計数は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が鮮明となった前年との比較となったため、前年比では上回ったものの、新型コロナ前の2019年と比較すると大幅な減少となっており、悪化した状況が続いている。

 総じてみると、消費関連は新型コロナウイルスの影響で弱含んでいること、建設関連は民間工事に一服感がみられ弱含んでいること、観光関連は新型コロナウイルスの影響で悪化しており、県内景気は後退している(5カ月連続)。

消費関連

 百貨店売上高は、前年の緊急事態宣言発出による営業時間短縮及び臨時休業による反動で2カ月連続で前年を上回った。スーパー売上高は、新型コロナウイルス感染拡大で巣ごもり需要が本格化した前年の反動により食料品、住居関連が減少したことから、既存店ベースでは4カ月連続で前年を下回った。全店ベースは3カ月ぶりに前年を上回った。新車販売台数は、前年同月の落込みによる反動の他、軽乗用車が増加したことなどから2カ月ぶりに前年を上回った。電気製品卸売販売額は、家電量販店向け販売でAV製品、洗濯機、冷蔵庫などが増加したことなどから4カ月ぶりに前年を上回った。

 先行きは、一部で持ち直しの動きがみられるも、新型コロナウイルスの影響などにより引き続き弱含む動きが続くとみられる。

建設関連

 公共工事請負金額は、独立行政法人等・その他は減少したが、国、県、市町村は増加したことから、2カ月連続で前年を上回った。建築着工床面積(4月)は、居住用、非居住用ともに減少したことから4カ月ぶりに前年を下回った。新設住宅着工戸数(4月)は、持家、分譲、給与は増加したが、貸家は減少したことから3カ月連続で前年を下回った。県内主要建設会社の受注額は、公共工事は減少したものの、民間工事は増加したことから4カ月ぶりに前年を上回った。建設資材関連では、セメントは11カ月連続で前年を下回り、生コンは11カ月連続で前年を下回った。鋼材は鉄スクラップなど原材料の需給ひっ迫により一部で単価の上昇がみられるものの、分譲住宅など民間工事の引き合いが弱いことなどから前年を下回り、木材は需給ひっ迫により木材価格が上昇したことなどから前年を上回った。

 先行きは、手持ち工事額は引き続き高水準であるものの、民間工事に一服感がみられることから弱含むとみられる。

観光関連

 入域観光客数は、2カ月連続で前年を上回った。国内客は増加したが、外国客は引き続き0人となった。県内主要ホテルは、稼働率、売上高、宿泊収入ともに前年を大きく上回った。主要観光施設入場者数は前年を上回った。ゴルフ場は、入場者数、売上高ともに前年を上回った。ただ、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の延長で人的移動制限の影響は続き、新型コロナ以前の2019年と比較すると、依然として大幅な減少となっている。

 先行きは、世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいるものの収束時期は依然として不透明であること、東京オリンピック・パラリンピックは外国客の受け入れを断念したことから、外国客が動き出すのは時間を要しよう。国内に目を向けると、全国的に一時運用停止となっているGoToトラベルの再開時期は不透明であること、オリンピックは観客数の入場制限がかかるなど、人的移動制限の大幅な緩和は見込めない。当面は、低水準での推移が続くものとみられる。一方で、新型コロナウイルスのワクチン接種は今後一層進むことが見込まれることから、秋口以降は徐々に回復することが期待される。

雇用関連

 新規求人数(4月)は、前年同月比12.7%増となり17カ月ぶりに前年を上回った。情報通信や衣料・福祉などで減少した。有効求人倍率(4月、季調値)は0.78倍と、前月より0.02ポイント上昇した。完全失業率(4月、季調値)は3.9%と、前月より0.5%ポイント上昇した。

その他

 消費者物価指数は、光熱・水道、交通・通信などの下落により、前年同月比0.2%減と2カ月連続で前年を下回った。
 企業倒産は、件数が7件で前年同月を7件上回った。負債総額は13億5,900万円で、前年同月比で全増となった。

 

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