Ryugin Research Institute Ltd.

調査レポート

2013年度の沖縄県経済の動向

(1)概況

 2013年度の県内経済は、年度初めに拡大域に入り、年度終盤には消費税増税前の駆け込み需要の盛り上がりなどから拡大の動きがさらに強まった。消費関連は、沖縄振興予算の増加や政府・日銀の金融緩和政策を背景に、小売が前年度を上回り、耐久消費財が特に年度後半にかけて消費税増税前の駆け込み需要などから前年度を大幅に上回ったことから、好調な動きとなった。観光関連は、入域観光客数が過去最高となり、ホテルの稼働状況も前年度を上回ったことから、好調に推移した。建設関連は、住宅関連が消費税増税前の駆け込み需要から前年度を大幅に上回り、好調に推移した。
 
 消費関連は、好調な動きとなった。百貨店売上高やスーパー売上高は、前年に比べ台風の影響が少なかったことや消費マインドの回復、消費税増税に伴う駆け込み需要などから前年を上回った。スーパー売上高(全店ベース)は新設店効果などから前年度を上回った。
 耐久消費財では、新車販売台数はレンタカー需要や新車投入効果、消費税増税前の駆け込み需要などから前年度を上回り、電気製品卸売販売額も再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度による太陽光発電システムの需要や高水準の新設住宅着工、消費税増税前の駆け込み需要などにより前年度を上回った。
 
 建設関連は、公共工事が沖縄振興予算の増加などから前年度を上回り、那覇空港滑走路増設工事などの大型プロジェクトも始動した。民間工事は、住居関連が消費税増税前の駆け込み需要から大幅に増加し、これに伴い建設資材関連も前年度を大幅に上回ったことから、全体では好調な動きとなった。
 
 観光関連は、南ぬ島石垣空港開港や国内LCC、海外路線拡充などで入域観光客数が増加、主要ホテルの稼働状況も総じて前年度を上回り、全体では好調な動きとなった。入域観光客数は、国内客、外国客ともに増加し、過去最高を記録した。県内主要ホテルは、観光客数の増加から稼働率、売上高、宿泊収入ともに前年度を上回った。主要観光施設入場者数、ゴルフ場入場者数も前年度を上回った。

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