Ryugin Research Institute Ltd.

調査レポート

IT革命と本県における情報通信産業の振興について

要旨

○先日、県が発表した「第3次沖縄振興開発計画総点検報告書」では、社会インフラの整備進展が評価されている一方で、産業振興の遅れや財政依存・基地依存の高い脆弱な経済構造の実情が報告されていた。また、本県の今後の産業振興については「比較的優位な競争力を持つ観光・リゾート産業、国際情報通信ハブとして発展が期待される情報通信産業…を重点分野として…」と表現されており、将来的なIT分野への期待度の高さを反映した内容となっている。

○今回の沖縄サミットでは、「IT憲章」が採択される予定であり、同分野の競争促進とデジタルデバイド(情報格差)の是正に向けての支援が内容に盛り込まれるとのことである。IT革命の行方は、まさしく世界の中心的な関心事であり、大きな流れに後れまいともがく各国の様子も見え隠れしている。

○本県においても、将来の中核的な産業分野に情報通信産業を見据えており、振興策もすでに動き出している。ただ、ITの世界はスピードが速く、周辺のアジア諸国などライバルも数多い。果たして、そのような大きなうねりのなかで、本県ではIT産業をどのように育てようとしているのか、また人材育成という重要な戦略分野におけるスタンスはどうなのか、など様々な角度から検証を試み、当部の見解を織り交ぜながら今回のレポートをまとめてみた。

 

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