Ryugin Research Institute Ltd.

調査レポート

本島在住者の離島観光等に関するアンケート調査

要旨

○本島在住者のうち、本島出身者がこれまで離島に「行ったことがある」と回答した人は88.0%、「行ったことがない」と回答した人は12.0%となり、約9割近い人が離島を訪ねている。また、離島出身者では「行ったことがある」と回答した人は97.5%でほとんどが離島へ行った経験があるが、これは里帰りや親戚訪問などの目的も多く含まれていることによる。県外出身者では「行ったことがある」と回答した人は79.2%であった。

○これまでに行ったことがある離島(本島および県外出身者のみ)についてみると、八重山諸島が33.9%で最も高く、次いで宮古諸島の19.1%、慶良間諸島の16.4%、久米島の14.5%、伊江島の9.1%の順となった。八重山諸島については石垣島が最も高く、次いで西表島、竹富島、与那国島の順となった。また慶良間諸島では渡嘉敷島、座間味島、阿嘉島の順となった。性別でみると、男性は宮古諸島が女性より高く、女性は八重山諸島や久米島が男性より高い傾向がみられる。年代別では、10代では慶良間諸島や伊江島が高いが、20代以上では八重山諸島や宮古諸島が高くなる。慶良間諸島は、年齢層が上昇するのに伴い割合が低下している。

○離島訪問の主な目的(本島および県外出身者のみ)をみると、「観光地巡り・保養」が49.2%と最も高く、次いで「仕事」(16.1%)、「キャンプ」(9.5%)、「里帰り・親戚訪問」(9.1%)の順となっている。「里帰り・親戚訪問」の回答があるのは配偶者や両親の関係等によるものとみられる。島別でみると、回答数が比較的多い島で「観光地巡り・保養」の割合が高かったのは伊江島、久米島、八重山諸島などである。また、「仕事」は宮古諸島、八重山諸島で高く、久米島、伊是名島、伊平屋島等が続いている。また、「キャンプ」、「ダイビング」については慶良間諸島が他の島を大きく上回っており、特に「キャンプ」は渡嘉敷島や阿嘉島で高く、「ダイビング」は座間味村で高くなっている。このほか、「スポーツイベントへの参加」が伊平屋島や宮古諸島で高くなっている。

○今後、観光的な目的で離島を訪問する予定や希望については、「ある」が82.6%、「ない」が17.4%となった。性別では女性で「ある」(84.9%)の割合が男性(79.0%)より高くなっている。年代別では30代で「ある」の割合が最も高くなっている。また、出身別では県外出身者が回答数は若干少ないものの、「ある」の割合が88.0%と最も高く、次いで本島出身(82.6%)、離島出身(80.9%)の順となっている。

○今後、観光的な目的で訪問したい離島については「八重山諸島」が42.1%で最も高く、次いで「宮古諸島」(17.8%)、「慶良間諸島」(7.9%)、「久米島」(5.6%)、「伊是名」、「伊平屋」(ともに2.2%)、「伊江島」(1.7%)の順となっている。また、八重山諸島では「西表島」が最も高く、「石垣島」、「与那国島」の順となった。慶良間諸島では「座間味島」、「渡嘉敷島」の順となっている。性別でみると、女性で「八重山諸島」の割合が高く、特に「西表島」、「石垣島」の割合が高いが、「与那国島」については男性が女性を上回っている。また、「慶良間諸島」や「伊是名島」、「伊平屋島」などでは男性が女性を若干ながら上回っている。年代別でみると、八重山諸島が60代以上の年齢層を除く各年代層で4割台の高い割合を占めている。また、宮古諸島は10代と20代で高く、慶良間諸島では10代が高いものの年齢層が高くなるのに伴い割合が低下している。一方、久米島、伊是名島は年齢層が高くなるほど上昇傾向がみられる。出身別でみると、八重山諸島はどの出身別でも高いが、特に県外出身者で最も高く、次いで本島出身者、離島出身者の順となっている。また離島出身者は慶良間諸島や伊是名島、伊平屋島などで他の出身者より高い特徴がみられる。

○今後、観光的な目的で離島訪問の予定や希望がある人の具体的な内容をみると、「観光地巡り・保養」が64.5%で最も高く、次いで「キャンプ」(13.7%)、「ダイビング」(11.1%)の順となっている。島別で「観光地巡り・保養」の割合が高いのは、久米島や八重山諸島、宮古諸島、伊是名島、伊平屋島などであった。「キャンプ」では慶良間諸島が最も高く、このほか伊平屋島、伊是名島でも高い割合となっている。「ダイビング」は慶良間諸島で高く、また与那国島でも比較的高い割合となっている。「スポーツイベントへの参加」は、宮古諸島や石垣島で高いほか伊是名島でも高い割合となっている。

○観光的な目的で特に離島を訪問したいと思わない人について、その理由をみると、「観光・レジャーなら本島や県外に行く」が39.1%で最も高く、次いで「費用が高い」(14.6%)、「交通が不便」(9.9%)、「観光メニューが少ない」(9.3%)の順であった。性別では、女性で「観光・レジャーなら本島、県外に行く」や「費用が高い」の割合が男性より高くなっている。

○離島フェアを見学した経験の有無では「ある」が41.1%となり、「ない」(58.9%)を下回った。また「ある」と回答した人の見学回数をみると、「3回以上」が34.9%で最も高く、次いで「2回」(31.1%)、「1回」(26.6%)の順となった。性別でみると女性で「ある」と回答した割合が高く、見学回数も「3回以上」の割合が男性より高い。年代別では、「ある」と回答した割合は年齢が上昇するにつれて高くなり50代で最も高い割合となっている。また出身別では、「ある」と回答した割合は離島出身で最も高く、次いで県外出身、本島出身の順となっている。また見学回数も「3回以上」は離島出身で最も高い。本島出身者について、離島訪問経験の有無別でみると離島フェアを見学した割合は、離島訪問経験がある層がない層より高くなっており、見学回数も「3回以上」の割合は離島訪問経験のある層が高くなっている。

○離島フェアで購入した特産品についてみると、最も多かったのは「海産物」で回答数の19.0%を占めた。次いで「かまぼこ」(14.5%)、「黒糖類」(11.1%)、「みそ」(10.3%)、「泡盛」(9.2%)の順となった。また、海産物のうち具体的な特産品名を回答した中では「もずく」が最も多く、次いで「海ぶどう」、「アーサ」の順であった。

 

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